充電式補聴器とは?電池式との違いやメリット・デメリットを解説

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補聴器の種類として、電池式と充電式の2種類が存在するのをご存じですか?

近年では、電池交換の必要がない充電式の補聴器を販売する補聴器メーカーが急速に増加しており、それを購入する方も年々増えています。

しかし、2種類の違いがよくわからない、またはそもそも補聴器に種類があるのを知らなかったという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこで今回は、充電式補聴器について、また充電式補聴器と電池式補聴器それぞれのメリット・デメリットを解説していきます。

2つの違いを比較して解説していきますので、どちらを購入するか迷った際には、ぜひ参考にしてみて下さい。

充電式補聴器とは?

そもそも充電式補聴器がどのようなものであるか、ご存じでないという方もいらっしゃるでしょう。

充電式補聴器は、スマートフォンやBluetoothイヤホンのように、充電器を使って自宅で充電し、使い捨ての電池交換をしなくても日中使用できるタイプの補聴器のことです。

2010年代後半あたりから普及し、近年はほとんどすべての補聴器メーカーが充電式補聴器を販売しています。

充電式補聴器の価格はどれぐらい?

充電式補聴器は電池式補聴器よりも若干価格が高い傾向にありますが、価格相場は1台15万~60万円ほどとなっています。

メーカーやスタイル、機能や性能によって価格には大きな幅があるので、一度自分の聞こえや予算に合った補聴器を試してみるのがおすすめです。

また、充電式補聴器の場合、補聴器本体とは別で充電器を購入する必要があるため、その分の費用がかかることも覚えておきましょう。

充電器にも様々な種類がある

補聴器には様々な形状がありますが、充電式補聴器の場合、充電器にも種類があります。

バッテリー内蔵型の充電器の場合、事前に充電器を充電しておけば電源コードにつながなくても補聴器を充電することが可能です。

持ち歩きにも便利なので、旅行や外出の機会が多いという方におすすめです。

据え置き型の充電器の場合は、帰宅後や就寝前などに自宅で充電するタイプとなっています。

持ち歩くのには適していませんが、乾燥や除菌などの機能が搭載されている製品もあるので、ご自身の生活に適したタイプを選びましょう。

補聴器自体の形状や種類については、こちらの記事をご参照ください。

充電式補聴器の駆動時間や寿命は

充電式補聴器の駆動時間はメーカーや機種によって異なりますが、技術の発達により、短い充電時間でも長く使用できるものが増えています。

3時間程度でフル充電が完了し30時間使用が可能な商品や、10分だけの充電でも3時間使えるものも販売しているので、忙しい時にも安心です。

また、充電式補聴器の寿命はおよそ1,000回〜1,500回程度と言われており、充電回数を重ねるごとに容量が少しずつ減少します。
年数にすると、寿命はおよそ4年とされています。

充電式補聴器のメリット

補聴器を充電するケーブル

充電式補聴器は持ち運びが可能なことが魅力の補聴器であるとわかりましたが、他にも多くのメリットがあります。

以下では、充電式補聴器の持つメリットについて解説していきます。

電池交換の手間やコストがかからない

まず一番大きなメリットとしては、電池交換をしなくていいということが挙げられます。

充電式の補聴器は充電器に入れるだけなので、電池交換の手間がかからないのです。

電池交換自体の手間が省けることはもちろん、電池を買いに行く手間やコストもかからないのが嬉しいポイントです。

電池切れの際にうっかり電池を切らしてしまっていて補聴器が使えない、といったリスクも防ぐことができるでしょう。

取扱いやすい

取り扱いやすく、操作性が高いことも充電式補聴器が持つ大きなメリットの1つです。

技術が進化していく中で補聴器本体も小さくなっています。特にご高齢者の方などは、小さなボタン電池の交換を行うことに難しさを感じられる方もいらっしゃることでしょう。

その点、充電器にセットするだけの充電式補聴器は取り扱いやすく、ストレスや手間を感じることもないでしょう。

汗や水に強い

充電式の補聴器は、汗や水に強いことも大きなメリットの1つです。

これは、電池を入れるための場所を作らなくていいということから、本体の内部に汗や水が浸入する継ぎ目を減らせたことが起因しています。

また、電池交換が不要であるため、電池交換時に生じる埃や皮脂汚れの侵入を防ぐことができるでしょう。

充電式補聴器のデメリット

充電式補聴器のデメリット

多くのメリットがある充電式補聴器ですが、デメリットもいくつか挙げられます。

両方の面を知ることで、ご自身に充電式補聴器が適しているか検討してみて下さい。

充電し忘れると使用できない

スマホなどと同様で、充電するのをうっかり忘れてしまった場合には使用したいときに充電が切れてしまうリスクがあります。

充電が切れてしまうと再び使用できるまでに少し時間がかかりますので、デメリットに感じられる方もいらっしゃるでしょう。

購入時にかかる費用が高い

充電式補聴器は、一般的には電池式よりも価格が高くなる傾向にあります。

これは、補聴器本体の価格に加えて充電器の値段が上乗せされるためです。

しかしこの点に関しては、電池式を使用する場合は電池を購入する費用が発生しますので、長く使用していくことを考えれば一概に電池式補聴器の方が経済的とは言えないでしょう。

災害時や緊急時に使用できない可能性

災害時に停電が起きた際や、緊急時で充電ができない場合、充電が切れてしまうと補聴器を使用できなくなってしまうといったリスクがあります。

コンセントからの電力が使用できない際には、ポータブルバッテリーからの電力供給を行うといった工夫が必要となるでしょう。

充電式補聴器と電池式補聴器の違いとは

電池式補聴器との違いとは

充電式補聴器のメリット・デメリットは分かりましたが、電池式補聴器とはどの様な違いがあるのでしょうか。

以下では電池式補聴器のメリット・デメリットもご紹介しますので、比較検討の際にお役立てください。

電池式補聴器のメリット

電池式補聴器のメリットとしては、

  • 購入時のコストの低さ
  • 使いたいときにすぐ使える
  • 災害時や緊急時に安心

といった点が挙げられます。

充電を忘れてしまうことが多いという方や、最初のコストを抑えたいという方には電池式補聴器が向いているでしょう。

電池式補聴器のデメリット

一方、電池式補聴器のデメリットとしては、

  • 電池交換の細かい作業が大変
  • 電池を購入する手間やコストが発生する
  • 汗や汚れなどでの故障リスクが高い

上記のような点が挙げられます。

特に汗をかきやすいという方は、メンテナンスを定期的に行うといった注意が必要となるでしょう。

充電式補聴器と電池式補聴器を比較

それぞれのメリット・デメリットから充電式補聴器と電池式補聴器の2つを比較すると、以下のようになります。

  • 初期購入のコストは電池式補聴器のほうが安い
  • 使い続ける際のコストは充電式補聴器の方が安い
  • 緊急時に使いやすいのは電池式補聴器
  • 手間がかからないのは充電式補聴器
  • 故障リスクが低いのも充電式補聴器

予算や目的などを考慮し、ご自身に適した補聴器を選ぶ参考にしてみてください。

充電式補聴器がおすすめな方

充電式補聴器がおすすめな方

充電式補聴器と電池式補聴器それぞれのメリット・デメリットや違いを踏まえた上で、充電式補聴器はどのような方におすすめの商品であるのかをご紹介していきます。

コストより利便性を重視する方

充電式・電池式を比較すると、充電式補聴器の方が購入時の費用が高いことは先述してお伝えしました。

そのため、購入する際のコストより利便性を重視する方には充電式補聴器がおすすめであると言えるでしょう。

補聴器は毎日使用するものですし、生活を豊かに送るにあたってストレスなく使用できることが重要ですので、他のポイントもふまえてご自身に合った補聴器を購入することがおすすめです。

細かい作業が苦手な方

電池式補聴器の電池交換は細かな作業となっているため、負担に感じる方もいらっしゃることでしょう。

特に、手先が不器用な方や視力が衰えているという方は、電池交換の際のストレスが発生しない充電式補聴器がおすすめです。

スマホの充電などを日々問題なく行えている方

充電式補聴器は就寝前などに日々充電を欠かさず行う必要があります。

うっかり充電を忘れてしまいがちという性格の方は、使いたい時に充電が切れてしまったというシチュエーションも考えられるでしょう。

ただ、現在スマホの充電などを日々問題なく行えている方であれば、同じように充電をおこなえばいいので、あまり心配する必要はないかもしれません。

ご自身の性格を考慮した上で、適した製品を選択していきましょう。

充電式補聴器とは | まとめ

充電式補聴器と電池式補聴器のメリット・デメリットを見ていくことで、それぞれの違いについてご理解いただけたのではないでしょうか。

補聴器のご購入の際には、ご自身の性格やご予算に合った製品を選択することが重要となっていますので、本記事をご参考にどちらが適しているかを検討してみて下さい。

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