なぜ補聴器は眼鏡屋さんで取り扱っているの?補聴器専門店の違いを解説

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多くの眼鏡屋さんで補聴器が販売されていますが、「なぜ、眼鏡屋さんに補聴器が売っているの?」とふと疑問を抱いたことがある人は多いのではないでしょうか。

その理由を一言でいうと、眼鏡の購入者と補聴器の購入者が重なっているためです。高齢になると視力だけでなく、聴力に悩まされる傾向にあり、眼鏡と補聴器を使っている人は多くいます。

眼鏡屋さんで補聴器を扱うことで、眼鏡が必要な人は補聴器も併せて購入できたり、補聴器の購入時に眼鏡の調整も行えたりします。

本記事では、眼鏡屋で補聴器が販売される理由、眼鏡屋と補聴器専門店の違い、補聴器専門店で相談するメリットなどを解説します。

なぜ眼鏡屋さんで補聴器が販売されているの?

先述したように、眼鏡の購入者と補聴器の購入者が重なっているため、補聴器の取り扱いを行っている眼鏡屋さんも多いです。

以下では、なぜ眼鏡屋さんで補聴器が販売されているのか、その理由を詳しく説明します。

歴史的な背景

補聴器が眼鏡屋さんで取り扱われるようになった背景には、時代的な事情があります。

古くは、補聴器は聴覚障害者が使用するという認識が広くあり、障害手帳を基に補聴器の給付申請をする際には耳鼻科の受診が必須でした。

時代が進むにつれて、徐々に補聴器が一般化してきましたが、現在のように補聴器専門店が多くなかったこともあり、メーカーは新たな販売先として眼鏡店に注目しました。

視力と聴力はいずれも加齢とともに変化しやすく、眼鏡と補聴器の利用者層が重なる点も、眼鏡屋さんが補聴器を扱うようになった大きな理由のひとつです。

こうした背景から、眼鏡屋さんで補聴器を取り扱うケースが徐々に増えていきました。

ユーザーとの親和性

眼鏡屋さんの利用者は、年齢を重ねるにつれて視力の変化を感じ始めた方が多くを占めています。加齢に伴い、遠くや近くが見えにくくなり、眼鏡や老眼鏡が必要になるケースが増えるためです。

一方で、補聴器を必要とする方も、加齢による聴力の低下をきっかけに検討される方が多いです。視力と同様に、聴力も年齢とともに少しずつ変化していくため、眼鏡が必要になる方と補聴器を必要とする方は、自然と重なりやすい傾向があります。

こうした背景から、眼鏡屋さんでは「眼鏡を作るついでに補聴器について相談する」「補聴器の調整やクリーニングの際に、眼鏡の点検も行う」といった利用のされ方が広がってきました。

一度の来店で、視力と聴力の両方について相談できる点は、大きな利便性といえます。

このように、「見えにくい」「聞こえにくい」という加齢による悩みをまとめて相談できることが、眼鏡屋さんで補聴器が取り扱われている理由のひとつです。

利用者の通いやすさへの配慮

補聴器の利用者は主に高齢の方が中心ですが、眼鏡は子どもから若者、働き世代、大人まで、幅広い年代に利用されています。

そのため、眼鏡屋さんは全国に数多くあり、駅構内やショッピングモール、住宅街など、日常生活の動線上に店舗があるのが特徴です。

一方で、補聴器を使用している人が未だ少ないことから、補聴器専門店の数は眼鏡屋さんほど多くありません。

地域によっては、最寄りの専門店まで距離があり、通うこと自体が負担になってしまうケースも見られます。

その点、身近な眼鏡屋さんで補聴器を取り扱っていることに、便利さを感じる方も多いのではないでしょうか。遠くの専門店まで足を運ばなくても、日常の買い物のついでに、補聴器の電池交換やクリーニング、簡単な調整を受けられる点は、大きなメリットといえます。

特に、移動手段が限られがちな高齢の方にとって、通いやすい場所で補聴器の相談ができることは、日々の負担を軽減する重要な要素です。

眼鏡屋さんと補聴器専門店の違い

眼鏡屋さんでも補聴器は購入できますが、補聴器専門店と眼鏡屋さんで購入する場合に、どのような違いがあるのでしょうか。

ここでは、眼鏡屋さんと補聴器専門店の違いについてご紹介します。

補聴器専門店の設備の充実度

補聴器専門店では聴力測定用の防音室が標準装備されており、精密な聴力測定、語音聴取測定を行えます。さらに、最新のフィッティングソフトや特性測定器も揃っています。

一方、眼鏡屋さんの多くには聴力測定用の防音室は装備されておらず、防音スペースがあったとしても簡易防音ブースにとどまる店舗がほとんどです。また、眼鏡屋さんにおいても測定器はあるものの、各種機材のレベルは専門店に劣る場合が多いです。

特に、高度~重度難聴の場合や現在使っている補聴器に悩みを抱えている場合は、補聴器専門店でのお試しやご購入をおすすめします!

スタッフの専門性

補聴器専門店のスタッフには認定補聴器技能者という資格を持っている方も多く、補聴器に関する専門知識を有しています。

眼鏡屋さんの中には認定技能者を配置している店舗もあるものの、眼鏡業務が主のため補聴器対応のフォローは専門店と比べると手薄くなりがちです。

眼鏡屋さんで相談しても解決しなかった悩みでも、補聴器専門店では解決できるケースが多くあります。

メーカーの幅

補聴器専門店は補聴器を主な商品としているため、取り扱っているメーカーの幅も広いです。

有名メーカーの補聴器、最新の補聴器などの取り扱いはもちろん、様々な価格帯の補聴器を置いている店舗も多いです。

一方、眼鏡屋さんでは、取引コストの関係で1~2社に絞られる傾向にあり、合わせて取り扱いの価格帯が狭く、耳あな型のオーダーメイドタイプは少ない場合もあります。また、最新モデルは入荷時期が補聴器専門店よりも遅れることもあります。

補聴器専門店で相談するメリット

補聴器は、聞こえの状態や耳の形に合わせて細かな調整が必要な精密機器です。

そのため、購入や調整は専門的な知識を持つスタッフがいる店舗で相談することが大切です。

ここでは、補聴器専門店を利用する主なメリットをご紹介します。

丁寧なカウンセリング

補聴器専門店で相談する大きなメリットの1つとして、丁寧なカウンセリングが挙げられます。なぜなら、補聴器専門店のスタッフには眼鏡業務がないため、補聴器を買いに訪れたお客さんとじっくりと向き合うことができるためです。

また、専門知識だけでなく、多くの補聴器ユーザーを見てきた経験からも聞こえに関する悩みを察し、適切な助言も可能です。

さらに、補聴器専門店の中には耳鼻科との連携を行っている店舗も多くあります。即日紹介状を書いてくれる店舗もあり、補聴器で対応できる範囲と医療が必要な範囲の線引きが明確です。

試聴する際の充実度

補聴器専門店では、防音室での正確な試聴に加えて、店内で日常の声や雑音を再現できる設備が整っています。静かな場所だけでは分かりにくい“ことばの聞き取りやすさ”や“騒がしい場所での聞こえ方”など、実際の生活に近い条件で確認できることが大きな特徴です。

また、複数のメーカー・機種をその場で比較できるため、音の違いや装着感の差も具体的に体験できます。専門スタッフが調整を行いながら試聴できるため、より自分に合う音質を納得して選べる点も専門店ならではです。

一方、眼鏡屋さんでは簡易的な試聴が中心となり、複数機種の比較や細かな音質調整が難しい場合もあります。

そのため、「しっかり試して選びたい」という方には、試聴環境が整った補聴器専門店での相談がおすすめです。

なぜ補聴器は眼鏡屋さんで取り扱っているの?|まとめ

眼鏡屋さんで補聴器が販売されている理由には、「眼鏡と補聴器の利用者層が重なる」という背景があります。視力と同じように、年齢とともに聴力に悩む人が増えるため、眼鏡の購入や調整とあわせて補聴器の相談ができる便利さがあります。

ただし、補聴器選びを慎重に進めたい人や、はじめて補聴器を検討する人、現在の補聴器に違和感がある人には、補聴器専門店での相談がおすすめです。

専門店には補聴器の知識や経験を持つスタッフが常駐しており、個々の聞こえの状態や生活環境に合わせて、きめ細かなサポートを受けられます。

また、防音室での試聴や精密な測定機器など、補聴器の調整に必要な設備が整っているため、より納得したうえで選べる点も専門店ならではです。

聞こえに不安を感じている方や、自分に合う補聴器について丁寧に相談したい方は、補聴器専門店で一度チェックしてみることをおすすめします。

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